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〇たなか農場の栽培方法~こだわりと思い~

たなか農場では、鶏糞(肥料として)のみを使用します。基本的にはそれだけです。(もみ殻、落ち葉など自然由来のもので有益なものが入手できれば使用することもあります)
化学農薬・化学肥料は使いません。
それは決して否定ではありません。農薬も化学肥料も優れた技術です。また、使用基準も厳しく定められており、正しく使用すれば安全です。
しかし、そういったものに頼らなくても工夫次第では、充分に品質も収穫量も確保することができます。
有機農産物(JAS)の基準では、化学的に合成された農薬・肥料の使用は(原則)認められていない、という点が重要視されがちですが、同じぐらい重要なのは、地域循環あるいは圃場内で資源を循環させて営農するということ、つまりは自力(あるいは地域内)で持続可能な農業であること。
ここまで含めて、有機的な農業と言えるのではないかと思います。
『こども達そのまた子供たちにもやさしくつながる農業を』
そのためには、健全な土壌を保っていくことのできる持続可能な有機農業の実践が大切だと考えています。

〇露地栽培が中心なわけ

農薬や化学肥料に頼らずに栽培する上で、作物を健全に丈夫に育てるように意識します。
時にストレスも必要です。なるべく自然な環境に任せます。
また、旬を大切にすることは、人にとっても良いことです。
夏野菜は体を冷やしてくれます。冬野菜(根菜類)は体を温めてくれます。
理に適っているのです。
また、摂理に抗うことを「無理をする」と言います。
無理をするとツケが回ってくるものです。
無理をせず、ゆっくり・じっくり・大切に育てます。
持続させるコツは無理をしないことだと思います。

〇おいしさについて

食味値や糖度など、美味しさを表す物差はありますが、最終的には好みも含め主観によるので、「うちの野菜はおいしいです」とはあまり言いません。
また仮に栄養価が豊富だとして、それも(必ずしも)おいしさにはつながりません。
例えばミネラルやビタミンは、苦みやえぐみ、酸味などに表れることもあります。
腸内環境と土壌環境は、微生物の共生環境という点においてよく似ていると聞きます。
土壌で育まれた作物が、体内に入り腸内で分解され、土壌に還る。
それが自然の循環です。
その循環の中に身を置くとき、「いただきます」という言葉が自然と発せられ、「おいしい」と感じるのではないでしょうか。
なんとなく体や心が嬉しくなる野菜を、私は作りたいと思っています。